概要
Aaveとは?
Aaveは自己管理型DeFiプロトコルで、分散型環境においてさまざまな金融サービスを顧客に提供します。
Aaveはフィンランド語で「亡霊」を意味しています。このネーミングは、DeFiセグメントのクリアでオープンなエコシステムというプロトコルの考え方を強調しています。
2017年に暗号資産のアーリーアダプターであるスタニ・クレチョフ (Stani Kulechov) によって設立されたAaveは、Ethereumネットワークに基づく貸出アプリ不足への対応として、ETHLend(LEND)として展開されました。
DeFiセグメントがまだ形成期であった頃、ETHLendはユーザーにETHベースのトークンを貸し借りする機会を提供し、暗号領域のレート変動で稼ぐチャンスを提供しました。
2018年は、ETHLendは「Aave」としてリブランドされました。
Aaveの基礎
本質はDeFiセグメントの流動性を解き放つことにあります。 Aaveはすべての暗号資産ユーザーに、暗号資産の預金の利息で稼いだり、仮想通貨の貸し借りによって資金をアクティブな状態に変える機会を提供します。
Aaveにより、ユーザーは約20の暗号資産で貸し借りが可能になります。Aaveの主要な商品の一つは「Flash Loan」で、DeFi業界初の無担保ローンソリューションです。
しかし、無担保でローンを組むことができるということにはトレードオフがあります。フラッシュ・ローンは、同じ金融操作の中で返済しなければならないため数分、あるいは数秒しか発行されません。
それでも、フラッシュローンは裁定取引、担保交換、または債務交換に役立ちます。
フラッシュローンに加え、Aaveは従来型の貸借を提供しています。ユーザーは暗号資産をプロトコルに提供し、利息の収受や資産に対して借り入れを行うことが可能になります。
ユーザーがプロトコルに資金を預けると、ERC-20規格のプロトコルトークン(aTokens)を交換で受け取ることができ、いつでも元の資産と交換することができます。
基本的に、aTokenは利息付デリバティブトークンです。デポジットされると生成され、出金されるとバーンされます。aTokenの価格は、対応する預入資産の値に1:1の比率で固定されます。
Aaveでトークンを借りることで集められたすべての利息は、aTokenの所有者に分配されます。
AAVEトークン
AAVEはプロトコルのネイティブガバナンストークンです。ERC-20標準に基づいており、デフレになるように設計されています。
後者は、DeFiプロトコルが不足した場合、ステーキングされたトークンが最後の手段の担保として使用されることを意味します。
Coin Market Capによると、2021年10月下旬に、AAVEの価格が約307ドル、時価総額4,055,590,463ドル、供給量13,191,488.31となりました。
AAVEの最高価格は666ドル(この史上最高値は2021年5月18日に到達)でした。 2021年10月下旬の時点で、AAVEはCoin Market Capのデジタル資産リストで42位になりました。
AAVEトークンの主な機能はガバナンスです。ユーザーはAAVEの購入、プロトコルの開発の方向性を決めるプロポーザルへの投票をすることができます。
AAVEトークンは、Aaveプロトコルを使う際の手数料削減にも役立ちます。
AAVEは、1600万トークンの最大供給量に加え、300万トークンが別に留保されています。これはプロトコルの開発のために貯蓄およびエコシステムのリザーブコントラクトに用いられるものです。
さらにAAVEはデフレ資産です。つまり、トークンはAaveプロトコルでの手数料支払いに使用された後、「バーン(焼付)」されるか、供給量から除外されます。
Coin Market Capによると、2021年10月下旬のAAVEの時価総額は39億ドルでした。
AAVEトークンは、Binance/Huobi Global/Mandala Exchange/OKEx/FTXなどのさまざまな取引所で使用することができます。
Aaveを使うリスクとは何でしょうか?
完全にリスクのないDeFiプラットフォームは存在せず、またAaveのプラットフォームもその例外ではありません。Aaveに関連する最も一般的なリスクには、スマートコントラクト・リスク、プロトコルコードの脆弱性のリスク、清算リスクなどがあります。後者は、資産を借りるためのユーザーの担保の価値が大幅に下がった場合、その担保が清算される可能性があり、ユーザーは資金を失うことを意味します。
ロードマップ
2017年11月
ETHLendは、ICOにおいて1600万ドルを調達しました。この資金はピアツーピアの分散型レンディングプラットフォームの開発に使用されます。
2018年9月
ETHLendの後継として、新しい親会社である「Aave」が発表されました。
2019年10月
Aave V1のパブリックテストネットがリリースされました。
2020年1月
Aave V1のリリース完了。ETHLendによるオペレーションが終了しました。
2020年10月
旧トークンのLENDからAAVEへの移行(比率1:100)により、AAVE暗号資産トークンが発行されました。
2020年12月
Aave V1のオペレーションを行いながら、いくつかの新機能を含むAAVEV2がリリースされました。
2021年7月
Aaveが計画している機関向けDeFi製品であるAave Proの名前が、「Aave Arc」に変更されました。この理由は、金融機関がDeFiセグメントに参入するための入り口としての機能を表現するためでした。